肉割れというとおなかやおしり、太ももにできるイメージですが、実はまれに顔にできることがあります。今回は顔にできる肉割れの原因や改善方法などについてお話ししていきたいと思います。
肉割れは、お腹、おしり、太もも、胸の順にできやすいとされていますが、まれに顔(特に頬)にできることがあります。
顔にできる肉割れの原因は短期間での体重増加です。食べすぎによって顔についた脂肪で皮膚が引き伸ばされ、皮膚の奥で断裂が起きた結果、肉割れの症状が現れます。
ただ、からだの部位の中でも顔は一番太りにくい部位ですので、他の部位に比べると肉割れができにくいともいわれています。
人は、上半身、下半身、からだの中央など遺伝子によって太りやすい部位が違います。日本人女性は、下半身が太りやすいといわれていますが、これには個人差があるため、顔に肉が付きやすい人は頬に肉割れができやすいとも言えます。
顔にできる肉割れは、お腹などに出来るものと同じですが、付く脂肪の量はそこまで多くないため、比較的軽いものになります。
顔にできる肉割れの基本的な治し方は保湿と有用クリームの塗布です。普段から化粧水や乳液を使用しているのであれば、そのままのケアで大丈夫です。
もし可能であれば寝る前に皮膚を修復させる成分などを一緒に使用すると効果的です。
顔は他の部位に比べると鏡で見ることが多く、赤い初期症状の時に気づきやすいため悪化しにくい特徴があります。
もし、今ある肉割れがまだ赤い状態であればセルフケアだけで消すことも可能ですので、しっかりとしたケアを続けてください。
自力での治療が難しい場合は、クリニックなどでのレーザー治療もおすすめです。
顔にできる肉割れと似た症状に毛細血管拡張症という病気があります。
毛細血管拡張症とは、何らかの理由で毛細血管が拡張したことで、皮膚の外からもうっすらその状態が見えるようになることをいいます。
主な原因は様々ですが、飲酒や香辛料、加齢や妊娠、肝機能障害などがあげられます。その他、酒さ様皮膚炎であったり、病気が原因ではなくその人の毛細血管の特徴によるもの、という場合もあります。
毛細血管拡張症の症状は全体的に赤くなったり、(画像のように)枝分かれになった線のように現れるため、肉割れとの違いは分かりやすいです。
しかし、樹枝状型といって1~2センチほどの線が数本並んで出ることがあり、この症状が肉割れの初期症状に似ているため違いが分かりにくくなっています。色も肉割れと同じで赤っぽいのが特徴です。
この樹枝状型の毛細血管は顔以外にも出ることはありますが、主に顔のエラのあたりに多く出る傾向にあります。
毛細血管拡張症はそのままにしていても治ることはないため、病院やクリニックでの治療が必要になります。
また、炎症は伴わないため薬での治療は難しく、基本的にはレーザーを使用した外的治療になります。
上でもお話ししたように毛細血管拡張症と肉割れは、症状によってはとてもよく似ているため、皮膚科医で一度診てもらうことをおすすめします。